去年の今頃きみと上ったこの坂道を
ぼくは今ひとりっきりで上っていく
歩き慣れたこの道を 二度も転げ落ちた
ぼくのこときみは笑っているのかい
ぼくは今ひとりっきりで上っていく
歩き慣れたこの道を 二度も転げ落ちた
ぼくのこときみは笑っているのかい
歌を歌えぬさびしさと
きみを追えない悲しみと
歌を歌えぬ苛立ちと
歌を歌えぬ苛立ちと
きみを追えない苦しみと
坂の上には あの日と同じ
青い空と真綿雲
振り返るのはぼくにとって
たったひとつ違うのは
きみがいないだけ
歌が歌えぬむなしさと
歌が歌えぬむなしさと
きみに会えない切なさと
歌が歌えぬ苛立ちと
歌が歌えぬ苛立ちと
きみに会えないくやしさと
坂の下には暮れなずむ街
坂の下には暮れなずむ街
ポプラ並木と吹きぬける風
春遠いぼくにとってそれは 冷たすぎて
春遠いぼくにとってそれは 冷たすぎて
振り返るのはぼくにとって
つらすぎるから前だけ向いて
新しい何かがある明日を 見つめていく
新しい何かがある明日を 見つめていく
( 1980年の作品 )